
大かぶは富山県内で栽培されているが、なかでも砺波市と南砺市にまたがる砺波平野は、大かぶの産地として知られている。南砺市にある「ふる里の味加工組合」(藤沢あや子組合長)を訪ねて、畑に案内してもらったあと、かぶら寿しの作り方を教えてもらった。
1999年に発足した同組合は、60〜70代の女性ばかりで構成されている。地元
の白カブ、国産塩サバ、手づくりの甘糀を使って、昔から変わらない故郷の味を提供している。
「この地域でもブリのかぶら寿しをつくっていますが、私たちのところでは昔からサバを使っています。だって、そっちのほうがおいしいでしょ?」(藤沢さん)
かつての加賀藩前田家の領地が、かぶら寿しのエリアと重なっているが、石川県はブリ、富山県はサバと、単純には分けられないようだ。また、同組合ではか

ぶら寿しづくりの体験会も開催して、好評を博している。
大かぶの栽培は、稲刈り後の裏作として9月初旬に種をまき、本葉が5〜6枚になったら間引いて1本にする。11月中旬に収穫が始まり、