鹿児島市の錦江湾に浮かぶ桜島は、現在も噴煙を上げる活火山。火山による噴出物で島ができているので保水性が低く農作物は育ちにくいが、火山灰土壌に適した桜島大根のほか、1本の木に世界一たくさん実を付けるという「桜島小みかん」が特産品になっている。桜島の北岳を望む松浦と白浜地区を中心に桜島大根が栽培されている。
「畑の土に水分が多いと大根は大きく育たないんですよ。水分を求めて根を張って、大きく育つんでしょうね」
そう教えてくれたのは、桜島大根を作っている農家の村山利清さん。4ヘクタールある畑のうち、60アールで桜島大根を作付けしているそうだ。
種まきは9月上旬ごろ。石灰をまいて土壌を中和してから完熟ぼかしをすき込み、畝を立ててマルチ用ビニールをかければ準備完了。畝間は1m、株間は90cmにして、1か所に20~30粒をまくという。