慶尚南道にある南海島は、釜山から高速バスで約3時間の距離にある。今は島々が橋で結ばれていて、そのまま車で周遊できるが、以前は三千浦(サンチョンポ)と呼ばれる町からフェリーで渡っていたそうだ。
早朝、三千浦の漁港に隣接する市場を訪ねた。ソウルの市場と比べると海苔や海藻の種類が多く、煮干しの専門店には大小さまざまな種類が並んでいる。軒先に干しダラがぶら下がっていたり、干物を作っている店もあった。
港に面した路地には海産物を扱う露店が続く。15年くらい前に韓国を訪ねたときは、釜山のチャガルチ市場もこんな雰囲気だったが、観光客向けのビルができてからは、すっかり様子が変わってしまった。三千浦の漁港には、かつての活気が残されていてうれしくなった。